近江寫眞機店

渋谷区笹塚のカメラ屋さんです。 販売、買取、現像受付、カメラレンタルを行っております。 営業時間11時〜19時、月曜定休(月曜祝日の場合火曜休)

今週のF3その2

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こんにちは、近江寫眞店店主による『今週のF3』その2です。

F3を語るには一回では全然足りない!ということでしばらく続けていこうと思っております。

今回は私が現在使っているF3について、語らせていただけたらと思います。

 

私のF3について

私が現在使っているNikon F3はF3の前のモデル、F2の時代に生産された剛性があり、軽量でもある、チタン素材を使ったF2 Titanの流れを組むF3/T(F3チタン)に、通常のF3アイレベルのファインダー、型名DE-2を装着したものを使用しております。

ファインダーを交換したのはアイレベルタイプのファインダーの方が見やすくピント合わせもしやすかったからです。

というのは表の理由でして実はDE-5(チタン用ファインダーの型名)が落下などでかなりガタがきていたからが一番の理由です。

なのでしばらくDE-5のみ探していましたが、

F3/Tが販売されていた当時、DE-5のみの一般販売は行われていませんでした。

なので当然中古の玉数が少なく仕方なくDE-2を使っていたのですが、

ある日アレ?こっちの方がピント掴みやすいぞ!と気づいて、以来ずっとこの形態で使っています。

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左アイレベルファインダー装着F3/T、
右ハイアイポイントファインダー装着のF3HP
F3HPの方がちょっと背が高いですよね。

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チタンモデルの裏蓋圧板って玉虫色なんですよ。
不思議です。(左チタンモデル、右通常)



私とF3の戦歴

出会い

続いて私とF3の略歴を書いていこうと思います。

私とF3が出会ったのは大学1年の写真部に在籍時のことです。

それまで写真やカメラに関して全くの素人でしたので、

先輩たちの作品作りの板張り(木製パネル加工)している姿がかっこよく、自分もフィルムカメラを使いたいと思っておりました。

先代OBOGの意向もありフィルムカメラ使用者が圧倒的に多かった我が写真部。

当時先輩たちが使っていたカメラは 1人を除いて全員FM2を使用されていました。(最近ハマってるカメラの一つです)

そしてその1人が持っていたのがF3でして、見た瞬間、このカメラにしよう!と購入を決めてしまいました。

新宿のマップカメラ様にて購入しました。(なんでこちらを知っていたか覚えてないんですよね)

良品ランクでしたが箱ありで状態もかなり良かったと記憶しております。

勢いで買ってしまったので使い勝手などは先輩から特に聞いていませんでしたが、

結果としては自分で探り探り使えたのでよかったと思います。

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Ai-S 50mm f1.4、このレンズもF3と一緒に購入し
メンテ出しながら使っております。
(この子ちょっとピントリングが軽いんですけどシュッと回せるから逆に好きです。)

戦歴

前述のとおりフィルム勢が強い写真部でしたので、

モノクロフィルムは使い放題、現像し放題、焼き放題でしたのでコスト気にせず撮影できたのも後押しして、どんなに天気が悪くても常に持ち歩いて撮影に行っておりました。

さらにフィルム自体の価格も当時、フジのネオパン 400 PRESTOが24枚で320円、コダックのTri-X 400も540円で購入できる幸せな時代でした。(今ホント高いですよね…)

ちなみに大学3年生にCanonEOS 6Dを購入するまではずっとF3と50mmで撮影していました。

お金がなかったというのもありますが、ただ単純にF3を使って写真を撮るのが本当に楽しかったです。

そんなこんなで馬鹿みたいに写真を撮りまくって学内学外展に展示する毎日を送っておりました。

やらかし

すみません、F3の話に戻ります。

使うばっかりであまり大切に扱ってこなかったこともありまして、

購入して4ヶ月後、2013年の大雪の際にシャッターが切れなくなりました…。

水濡れが原因でした。(雪の中気にせずシャッターばかすか切っていたので流石のチタンモデルも参ったようです)

この時はまだNikonさんの修理が効いたのは本当に感謝しております。

現在もたまにメンテサービスをしてくれますが、

F3/Tは対象外なんですよね…。

以前、メンテサービスを利用しようとショールームに行ったのですが「部品がないので交換等入るとF3/Tではなくなりますよ」とのことでした。

その後

こういった出来事もあり、修理していただいてから現在まで気を使いつつばかすか使っております。

塗装が剥がれるのは当然としてパーツの破損、変形は度々起こりましたが、

そういった事情による故障は今まで一度もありません!(さすがはNikon)

ばかすか使っていることもあり?カビに見舞われることもございませんでした。(カメラは定期的に使いましょう本当に持ちが段違いです)

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指でちょっと押すと底蓋から部品が見えます。

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パーツ割れてます。(どこでやったんだ)

・まとめ

 

長々と失礼いたしました。

ほぼ私の写真歴を語ってしまいました。

読んでいただいてわかる通り、私はF3で写真を始めて、壊しながらも懲りずにまだF3を使い続けてるF3馬鹿ということです。

カメラはあくまで写真を撮る道具、使ってなんぼですので今はこのF3は壊れるまで使い倒そうと決めております。

この子もそう考えてくれていたら嬉しいですね。

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Body : Nikon F3/T Lens : Nikkor Ai-S 105/1.8 Film : KODAK PORTRA800
初の日の出ちゃんと撮れてました。



 

ZEISS IKON ZM Review @社長改め店主

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こんにちは

近江寫眞機店店主です。

ZEISSIKONについてレビューを書いていきます。

 

ZEISSIKON ZM について

ZEISSIKON ZM(以下ZM)とはCarl Zeissコシナが提携したことにより2005 年に誕生した、

Leica Mマウントを採用したレンジファインダーカメラ(以下RF機)です。

RF機にピント合わせにおいて大事な点として基線長の長さがあります。

このカメラは精密なピント合わせ実現のため、RF機において基線長が約75mmとトップクラスです。(比較としてLeica M6TTLの基線長は約68.5mm)

その為、ピントが非常に合わせやすく作られています。

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 私物のZMです。使用して2年目の若手です。

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すみません、フィルム入れっぱです。ファインダーちょっと焼けがある。。。

スペック

シャッタースピード

・A,8s-1/2000s

シャッター機構

・電子制御上下走行式メタルフォーカルプレーンシャッター

露出制御:

・オート 絞り優先オート(1/2000~8秒) 

・マニュアル(1/2000~1秒、バルブ)

測光方式:

TTL幕面ダイレクト実絞り中央部重点平均測光

ファインダー視野率/倍率:

・約100%/約0.74倍

レンズマウント

ZMマウント(ライカMマウント)

質量:

・460g(ボディのみ、電池無し)

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操作感

ダイヤル周り:

シャッタースピードダイヤル(以下SSダイヤル)とその中にISO感度変更ダイヤルを内蔵しております。

絞り優先モード(A)の際はロックがかかり、不用意なSSダイヤル変更の回転を防ぎます。

露出固定のためのAEロックボタンも備えられてます。

ファインダー:

前述した基線長の長さにより、視野が広く非常に明るく見やすいファインダーを備えております。

唯一気になった点は絞り優先モードの際、ファインダー内のSS表示が少し見にくい所です。

フィルムの取出し:

一般的なフィルム一眼レフに近い装填の仕方です。

このカメラは巻き戻しノブがカメラの底面に備えているという特徴があります。

重量感:

ZMの重さは私がよく使うレンズ、Biogon 35mm f2 ZMと合わせても700gと非常に軽いです。(比較としLEICA M6TTLとSummicron 35mm f2 ASPHの組み合わせは860g)

これはZMに限らずRF機の現在においても一眼レフとの比較の際の明確な優位な点です。

質感:

現代のデジタル一眼レフ上級機に採用されているマグネシウムボディです。

塗装はシルバーかブラックと二色あります。

ブラックは往年のフィルムカメラのブラックペイントを思い起こさせます。

反対にシルバーはデザインからか現代的な印象を与えています。

シャッターフィールに関してはコシナ機らしい軽やかな感じがします。

 

私的感想

前回『今週のF3』でも書きましたが、私はカメラを選ぶ点は見た目が大事だとと思っております。(そうでないのも使っていますが、、、)

ZMはM型LEICAに比して直線的でその見た目に ビビビときました。

質感でも申しましたが、シャッターフィールは軽い感じがします。

好まれない方もおられますが、私はこの軽快さが好きです。

それと昔々、ライカM3のファインダーを見て感動しましたが、ZMもそれに近いものを感じました。

このカメラは主観ですがNikon F3に似ている気がしています。

デザイン性と機能性を両立させている所に縁を感じました。

 

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ここに巻き戻しノブに配置したセンス、素晴らしい。

購入時の注意点

なかなか市場に出てこない。

出てきてもすぐ売り切れてしまう。。。

状態に関してはフィルムカメラとしては最後発機なのでよほど保管環境が良くない、もしくは粗雑な扱いをしていなければ撮影に全く影響ない個体が多いです。

ただ稀にファインダーに日焼けのような劣化した個体があります。(視認性には支障なく見た目の問題の場合が多いです)

しかし圧倒的に市場に出てこない。(コシナさん再販してくれないかな。。。)

 

作例

 

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Body : ZEISS IKON ZM Lens : Biogon 35/2ZM Film : KODAK ULTRAMAX 400

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Body : ZEISS IKON ZM Lens :SUMMILUX 50/1.4/1st Film : KODAK ULTRAMAX 400

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Body : ZEISS IKON ZM Lens : Biogon 35/2 ZM Film : KODAK ULTRAMAX 400




店長ちゃんは語りたいーPENTAX SPを語りたいー

どうも、三度の飯よりペンタックスが好き。店長です。

フィルムカメラらしい形で人気のあの一眼レフ。そうですASAHI PENTAX SP」について今日もちょっと語ります。

 

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簡単にASAHI PENTAX SPについて

1964年、それはオリンピックが開催され、かっぱえびせんが発売、新幹線が開通して、ホンダのS600が公道に走り出した年でした。

日本がとっても元気だった時代。そんな時代に元気良く発売されたのがこのPENTAX SPです。

世界で初めてTTL露出計を内蔵し、1960年のフォトキナに現れたカメラ『Spot Matic』の市販版として従来のモデルとほとんどサイズの変更もなく、高性能でありながら約5万円という価格(当時Nikon Fフォトミックが約8万円)で販売が開始され、大衆機として日本だけじゃなく世界中でヒットし現在まで多くのファンがいるのがこの一眼レフカメラなのです。

 

といったところで、

多くの方が一度は聞いたことがあるであろうカメラ「ASAHI PENTAX SP」についてちょっとだけ語っていこうかと思います。

お付き合いください。

 

まず、なんでSPが好きなのかというと、単に最初に持たされたのがSPで買うことになってしまったのがSPだったいう話で

社長とF3のような運命的な出会いとか、熱い想いがあるわけでもなんでもありません。

 

大学で写真部に体験入部した時にとりあえずこれで撮ってきてと渡された「ASAHI PENTAX SP

シャッタースピードとか絞りと露出だなんだもよくわからい状態で使い始めた「ASAHI PENTAX SP

巻戻しかたがわからず裏蓋パッカン、こんちにはフィルムさんをした「ASAHI PENTAX SP

現像したら思ってたよりちゃんと撮れていてびっくりした「ASAHI PENTAX SP

 

私の写真の初めてはあいつとほとんどが一緒だったということで

未だに、たまに使って懐かしい気持ちになるのが良いんだよなあという事で

ASAHI PENTAX SP」の推せるポイン5選いってみましょう。

 

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たまにモノクロフィルム入れてふらっと取りに行きたくなりますよね。

 

1.形、カッコかわいくない?

全体のフォルムカッコよくて、更にかわいくないですか?

どうあがいても私フィルムカメラです。っていう表情がいいですよね。いいんですよ。

ペンタ部が後発のSPFSPIIでは、ホットシューの部分がぼってりとしてしまうけど、SPはシュッとしていて趣がありますね。

こんな形のデジカメあればいいのにって思いますよね。

あと、AOCOマーク最高です。

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このシュッとしたペンタ部が好きなんですよね。

 

2.巻上げレバーでご飯5杯はいけるよね。

人生で何百回もいっていることがあります。

SP(と言うかS系列のかもしれない)の巻上げレバーの造形がすごいいいって話なんですけどね。

見て、触って、使って楽しい。なんて素晴らしいんでしょう。

この曲線がいい。大量生産品でこの曲線いいってなりますよね。

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巻上げノブのRの具合が本当に好き

 

3.ファインダーくらい

暗いんですよね。開放測光ではないので、露出系動かしちゃったりなんかしちゃうとすっごい暗くなっちゃうんですけど。

不思議とピント合わせしやすいんですよね。ちょっとカメラかじった人とかがパッとファインダー覗いて

「めっちゃくらいじゃん。使いづら」とかいうんですよ。ピント合わせて見なさいよ。

暗くてもすっごく山掴みやすいでしょう?って言うところも推せますね。

 

4.M42マウント最高っちゃ。

描写の素晴らしいタクマーレンズはもちろんのこと、共通マウントM42(プラクチカ)マウントを採用したことで世界中の様々なレンズが使える万能カメラ、これは最大級にアドバンテージですよ。

硬派なドイツ製レンズから飛び道具ロシアレンズ、なんだこのレンズは全然知らねーって感じの国産レンズまで幅広くレンズ遊びができます。つよい。

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東西南北様々なレンズがつくのは強いですね。実にいい。

 

5.黒ボディの良さみすごい。

大体の黒いカメラはかっこいいんですけど、アサペンのブラックは質がいい。

なんかどことなくBPのライカみたいなツヤ感。そうは思いませんか?みなさん。

塗装が擦れて露わになる深く光り輝く真鍮あーいいですね。これはもうご飯がとまらないですね。

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ブラックボディ超いい。めちゃいい。

 

という事で、今回はこの辺りで終わります。

SPもいい状態のものが減ってきているのでなんとも言えないですが、在庫切らさないように良い状態のもの店頭に出していけるよう仕入れ頑張りたいと思いますので、この記事見て気になった方!是非オープンしたら遊びに来て下さい。

 

-次回-

改めて、社長、Zeiss Ikon ZMのレビューをする。

LOMO LC-A Review

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近江寫眞機店の店長です。

本日はLOMO LC-Aのレビューをしていきます。

 

LOMO LC-Aについて

COSINA CX-1(CX-2)を見つけてしまったロシアの技術者によって開発されたコンパクトカメラがこのLOMO LC-Aです。(LC-AとはLomo Compact Automatの略称)

1984年から2005年まで一度の販売休止を経て21年にも及ぶ長い期間製造販売されました。

また、現在はロモグラフィーからLC-A+が製造販売されているので、それを含めると40年近い年数製造される長寿カメラといえます。(LC-A+は製造国の違いや細かな箇所のリファインなどがあり同一機種とは言えない気もしますが)

90年代初頭にウィーンの学生二人がフリーマーケットでこのカメラを見つけたことがきっかけとなり、LC-Aのカルト的なブームが世界中に広がることになりました。

「ロモグラフィック・ソサエティ」の設立や「10ゴールデンルール」の新聞掲載、「ロモグラフィー宣言」など多くの出来事と工場への直談判による製造再開など数々の伝説がLC-Aを有名にしていきました。

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1991年製のLC-A(通称ブラックロモ)のレンズバリア閉状態

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1991年製のLC-A(通称ブラックロモ)のレンズバリア開状態

 

スペック

シャッタースピード

2s-1/500s

シャッター機構:

電子制御レンズシャッター

露出制御:

・A フルオート

・F2.8-F16マニュアル(1/60s固定)

ピント:

4点ゾーンフォーカス(0.8m,1.5m,3m,無限遠)

レンズ

MINITAR 1 32mm F2.8

フラッシュ同調:

1/60s

重量:

250g(電池除く)

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操作感

各種操作部:

巻上げ写ルンです方式のダイヤル回し式で回転感も可もなく不可もなくといったところです。

ピントレバーは軽いものから重たいものまで製造によるバラツキで多種多用です。

絞り制御レバーは簡単に動いてしまわぬよう固めになっているものが多い印象です。

ASA/ISO設定ダイヤルは力のかけ方を間違うと折れそうな作りで注意が必要、回しづらいような箇所に設置されているので撮影中に勝手に回ることなどはあまりないかと思います。

レンズバリアの開閉レバーも個体差で固いものからスムーズなものまであります。

構造上無理に動かすとバリアが壊れます。

ファインダー:

ファインダー内は下部に可愛いらしイラストのゾーンフォーカスの指標と上部に赤色の警告表示灯が二つ、それとブライトフレームがあります。

上部の警告灯は左がバッテリーランプ(消灯の場合は電池切れ)と手ぶれ警告ランプ(点灯の場合はスローシャッター)でシンプルかつわかりやすいです。

最後期モデルはゾーンフォーカスが省略され、ブライトフレームのみになっているようです。

フィルムの装填:

ごく一般的な80年代のカメラ同様のものとなっているので、しっかりと装填確認しないとたまに巻けてないこともあります。

フィルムの取出し:

巻戻しは個体差により巻戻しボタンを押し続けないといけないものもあり、ノブはプラスチックの基部が今にも折れるぞ!と主張しているくらいの心もとなさがあります。

サイズ感、重量感:

常にカバンやポケットに入れていても苦にならないコンパクトさと軽さが魅力的です。

質感:

プラスチックにちぢみ塗装のような塗装がされています。

年代によって光沢感や塗装の質が違うように感じます。塗装は比較的強いように感じます。

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ちぢみ塗装のようなシボのある外観が特徴。
塗装が剥がれると奥のLC-Aみたいにツルッとした下地が出てきます。

 

私的感想

ロモの醍醐味は個体差が激しいところです。そう思います。

何台かLC-Aを使ってきましたが、どれも写りがなんとなく?なんとなくじゃないな確実に違います。

まず、目につくのはトンネル効果の強さ。次に、ピント精度というか周辺画質の違い、色味、遮光性の違いなど、

一つとして同じ写りになってくれる個体がない。なんでない。精度が悪いからなんですけどね。

最初に使い始めたLC-A(98年くらいのもの)が壊れてしまい、2台目のLC-A(2000年代のもの)を買った時に写り違けりゃ、構造も違うじゃねーか!となった記憶があります。

今、メインで使っている個体(88年製?)もモルトを貼っても貼ってもいろんな所から光がピューピューしてくるし露出はガバガバ。それが逆にLC-Aみたいだなと思って好きなところなんですけどね。

まぁ。何がいいかって言うと。

露出もピントも、構図も光漏れもそんなものはどうでもよくて、写真の難しい話を全部突っぱねてくれるような心強さがLC-Aにはあるなっていつも思うんですよね。って話です。

ちゃんとしたカメラ使ってるんだから、ちゃんと写真は撮らなきゃいけない。っていう強迫観念というかなんと言うか、写真やっているとたまに陥る良い写真ってなんだろう。ちゃんとした写真ってなんだろうの呪縛から解き放ってくれるのがLC-Aでした。

みんなもお気に入りのLC-Aと巡り会えたらハッピーだよね。って言う所存です。

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これは91年製のLC-A。生まれ年LC-Aを使うとかっていうのもいいですよ。

 

LC-Aの豆知識

製造年:

シリアルナンバーの頭2桁が製造年の後ろ2桁になっているとされています。

例えばシリアルナンバー「8412345」であれば84年製となります。

LC-Aの違い:

大きく分けて3種類に分けられるかと思います。

『ブラックロモ』

1996年まで製造されたモデルの総称とされています。

キリル文字を使用したものやZENIT銘のものなど少しマニアックなモデルが多く見られます。

『ウィーンモデル』

1997年のロモグラフィック・ソサエティの直談判により再生産されたモデルの総称です。

ファインダーバリアのところに男の子(ロモボーイ又はロモ蔵)がいるのが特徴です。

赤や青、オレンジなんかのカラフルな色をまとったモデルがあったりもします。

LC-A+

2006年よりロモグラフィーから販売されているモデル。絞りレバーがなくなった代わりに

アクセサリーシューの増設や多重露光(MX)スイッチの追加など楽しい機能が盛り沢山になって生まれ変わっています。

数々のエディションモデルがあることも特徴の一つです。

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左上:LC-A+ 右上:ZENIT LC-A
左下:ウィーンモデル風 右下:ブラックロモ

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元にされたCOSINA CX-2と真似っこしたLOMO LC-A

 

LC-A購入時と使用時の注意点

・通電及び露出の動作

通電しないと動かないカメラです。

購入時は必ず電池を入れて、シャッターボタンを半押ししながらファインダーの左のランプが点灯していることを確認しましょう。

次に、同じようにシャッターボタンを半押しにしながら、感度ダイヤルの横の窓を指で隠して右側のランプが光ることを確認しましょう。

最後に、裏蓋を開けて明るいところに向けてシャッターを切って、レンズシャッターが開いているのを確認しましょう。

電池を入れずともシャッターは切れたような音がするので勘違いしてしまうことがあります。気をつけて!

・ファインダーの状態

正直見えていなくても構わないようなファインダーですが、ゾーンフォーカスの指針の位置がレバーの根元の数値とずれていることもあるので気になる人は気にしましょう。

・巻上げ

フィルムを入れていざ巻上げ!そんな時に巻上げが異常に重いと感じたら無理な力をかけず一旦巻戻しノブを逆回転させて、パトローネ内のフィルムに弛みを持たせてあげたりしましょう。そのまま行くと巻上げスプールが砕けます。

 

作例

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Body : LOMO LC-A(1988) Lens : Minitar-1 32/2.8 Film : Lomography CN 400

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Body : LOMO LC-A(1998) Lens : Minitar-1 32/2.8 Film : Lomography X-PRO Slide

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Body : LOMO LC-A(1988) Lens : Minitar-1 32/2.8 Film : Lomography CN 400

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Body : LOMO LC-A(1988) Lens : Minitar-1 32/2.8 Film : Kodak E100 (Cross Process)

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Body : LOMO LC-A(1991) Lens : Minitar-1 32/2.8 Film : FUJIFILM Premium 400

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Body : ZENIT LC-A(1984) Lens : Minitar-1 32/2.8 Film : Lomography CN 400

-次回-

社長、Zeiss Ikon ZM Review

Nikon F4 Review

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近江寫眞機店の店長です。

本日はNikon F4のレビューをしていきます。

 

Nikon F4について

1988年より販売がスタートしたF一桁シリーズ初のAF搭載機がこのF4です。

AF機構の搭載に伴い大型化され、それに伴う重量増を抑えるためエンジニアリングプラスチックが多用されています。

このカメラもまた鬼才ジウジアーロがデザインを担当しており、エルゴノミクスデザインを強く意識したものとなっています。

 

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店長所有のぼっろぼろのF4

 

スペック

シャッタースピード

B,4s-1/8000s

シャッター機構

電子制御縦走フォーカルプレーンシャッター

露出制御:

・PH(高速ブログラムAE)

・P(標準プログラムAE)

・S(シャッタースピード優先AE)

・A(絞り優先AE)

・M(マニュアル)

測光方式:

TTLマルチパターン測光

TTL中央重点測光

TTLスポット切替測光

ファインダー視野率/倍率:

・約100%/約0.75倍

レンズマウント

Nikon Fマウント(AF接点搭載)

対応レンズ:

・CPU内蔵AFニッコール

・CPU内蔵AI-Pニッコール(一部機能不可)

・AI/AI-Sニッコール(A,Mでのみ使用可)

・F3AFレンズ

・非AIレンズ(絞込み測光のみ使用可)

重量:

・F4 1,090g(電池除く)

・F4S 1,280g(電池除く)

・F4E 1,400g(電池除く)

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操作感

ダイヤル周り:

沢山のダイヤルやレバーが並んだ軍艦部からもわかる通り、MF時代のモデル使用感同様なアナログ方式での操作が基本となります。F3以前の機械を使ったことがある人ならスムーズに使えるように思います。

電源ボタン兼ドライブの選択はロックボタンを押しながらとなるのでやや操作が難しく感じます。

ダイヤルを回すのが好きな人には楽しいところですが、露出補正ダイヤルやシャッタースピードダイヤルにロックはあるものの、露出制御レバーにはロックがなく稀に思わぬ露出制御になることがあります。

全体にですが、文字類が印字なので経年劣化で薄くなったり、使用により消えてしまったり視認性が悪くなる場合もあります。

ファインダー及びAF機構:

明るく大きなファインダーで、ピントの山もかなり掴みやすいように感じます。

液晶表示によりシャッタースピードや露出補正など様々な情報がファインダー内で確認できるのでスムーズな撮影が可能となっています。

ファインダー中央下部に小さな影(ミラーを抑えている金具がスクリーン上に映り込んでいるため)が映る点は気になる方が多いようです。

AFは当時としては精度も高く、かなり早いものだと思います。が、現代においてはとてもスローリーでゆとりを持った撮影に向いているように思います。MFでの使用がスムーズです。

フィルムの装填:

基本的に置くだけで装填が可能なので、簡単に失敗なく装填でき初心者の方も安心して使えると思います。巻上げ中は巻上げノブが回転するのが見えるので途中でも巻けているかの確認ができると思います。

フィルムの取出し:

R1,R2のレバーを同時に倒すことで自動的に巻き戻ります。電池切れの際も手動での巻上げが可能なところはさすがニコンです。

重量感:

通常のモデルでも1kgあるので大きなレンズなどをつけるとかなり疲れる重さとなります。

F4SやF4Eでは本体の重さに単三電池6本分(約140g)の重さがプラスされるので中々大変なものとなります。

比較としてFM2は約540g、F3HPは約760gとこれをみても結構な重さなのがわかると思います。F4EなんてF3の約2台分ですからね…

質感:

全体的にプラスチックなのでお世辞にも良いものではありません。

ロゴなど各文字類もプリントなので刻印になっている他のF一桁機に比べると見劣りするところだと思います。

市場に出回っているものの多くが経年変化でプラスチックのテカリが出ていたり、落下でひび割れたりと状態の良いものが少ないように思います。

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塗装が剥がれると下地のシルバーがチラ見えします。シルバーも剥がれると地の黒が露出します。

 

私的感想

ここまでF4についての操作感などを書いてきましたが、正直なところF4が不人気カメラとされているのも理由があるなと思ってきますよね。

しかし、でも、だって!不人気なんてことはどうでもいいんです。

実際にこの機械を使うとあら不思議。ファインダーから見える景色も「スン」としていて、今にもいい写真が撮れそうじゃありませんか!と撮影者の視覚に訴えかけてくれるような気さえします。

F3やF5よりも個人的にはピントもわかりやすく、良いファインダーだと感じることが多い!

操作感もごっちゃごちゃしたダイヤルを回すのが楽しいし(基本的にはAモードしか使わないので回さない)、ややキレのないシャッターフィールがダルな90年代を感じれて良い。何より形もかっこいい。

さらになんてたって、装備換装で進化できる!男の子ごころをくすぐるじゃあないですか。

「今日の気分はフルアーマーだ、F4Eだ!」なんて撮影に出かける前から既に楽しい。

(正直、いろいろ換装しても結局重たいから普通のF4で出かけるんですけどね。)

使い勝手が良いか悪いかで言えば、めちゃくちゃ重いのでよくはない。でも、使っていてすごく楽しいカメラということははっきりしている!そう思います。

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ダイヤルがたくさんあるとかっこいい。

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巻戻しノブ周りの造形が80年代を感じませんか?



F4購入時の注意点

・ファインダーの端子折れ

ファインダー側の端子の形状が悪く装着の仕方が悪いと折れるようです。

購入時は端子が全て揃っていることを確認しましょう。

・ファインダーの液晶表示の状態

液晶画面が黒っぽくなっている、ひびのようなものがある、表示されないなどの症状が散見されます。

購入時、ファインダーの状態確認は電池を入れてから行う方が吉です。

・プレビュー鳴き

定番のプレビュー鳴きですがここはあまり気にしなくても良いように思います。

経年変化でほぼなると思われます。鳴らないなら鳴らないほうがいいです。

・ボディのひび割れ

打痕や傷の多い個体は必ず四隅やエッジのある部分を細かく確認したほうが良いです。

購入後、ひび割れに気づいた!なんてことがないようにしましょう。

・液漏れ

単三電池で動くカメラの宿命、電池の入れっぱなしによる液漏れのあるものには注意したほうが良いです。オークションサイトやフリマサイトなどで状態がわからないものを買う場合は特に注意が必要です。


作例

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Body : Nikon F4 Lens : AF NIKKOR 50/1.8 Film : Kodak Ektar 100

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Body : Nikon F4E Lens : GN NIKKOR 45/2.8 Film : Lomography CN 100

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Body : Nikon F4E Lens : SERIES E 35/2.5 Film : ADOX Color Implosion Film

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Body : Nikon F4E Lens : GN NIKKOR 45/2.8 Film : Kodak Proimage 100

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Body : Nikon F4E Lens : GN NIKKOR 45/2.8 Film : Lomography CN 100

 

-次回-

店長、Lomo LC-A Review

 

 

今週のF3

こんにちは、近江寫眞店社長による『今週のF3』です。

今回は初回ということでF3について、その使い勝手など述べさせていただきます。

多くのカメラ店様、カメラマニアの方がスペックについては述べられておりますので、サクッとやらせていただきます。

Nikon F3とは

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言わずと知れた3番目のNikon F

Nikonのプロ機において初の電子制御シャッター、絞り優先AE搭載のフラグシップ機です。

丈夫なチタン幕横走りシャッターも魅力ですよね。

・デザイン

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私は見た目にビビビときて買いました。

イタリアの著名な工業デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロ氏のデザインによる物です。(バック・トゥ・ザ・フューチャーデロリアンジウジアーロ氏のデザインなんですって)

ご存知の通り現在にも続くニコンの赤ラインはF3からですね。

長年の疑問ですが、なぜ赤だったのでしょう?(🇮🇹←国旗からでしょうか)

・使い勝手

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露出補正ダイヤル動かしづらいですよね(+2から-2のところ)

F3歴9年の若輩者の個人的意見ですのでその点ご考慮ください。

当時のプロカメラマンの方々からは電池がないと動かないとは何ごとだやら、

自動露出制御だとー、そんなもんいらんとか言われたようですね。

カメラ初心者だった私としてはこんなかっこいいカメラなのになんて使いやすいんだと感動したもんです。

電池に関しても半年も持つなんてやっぱプロ機すげえと思いましたね。

多重露光撮影や露出補正などの機能があるのいろんな撮影方法を試せるのも魅力だと思います。

不満点もあります。

ISO感度、露出補正のしづらさや、シャッタースピードが弟分のFM2に比べると遅いのは不満だし悔しい。

・まとめ

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今年の初日の出にも参戦しました。

個人的に今も昔もカメラにおいて一番必要なことは見た目だと思っております。

見た目が気に入って手にしたものは毎日持ち出したくなるんですよね。

Nikon F3は見た目よし使って楽しい本当にいいカメラです。

当店はフィルムカメラのレンタルも行う予定です。

その際 F3は必ずラインナップに加えるので皆様にも使っていただけたらなと思います。

 

-次回 -

 

Nikon F4レビュー

 

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店長ちゃんは語りたいーNikon EMを語りたいー

どうも、ニコンナイコンと言いたがりがちな店長です。

本日は言わずと知れたナイコン(ニコン)の絞り優先(しかない)一眼レフNikon EMについてちょっと語ります。

 

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簡単にNikon EMについて

1980年(海外では1979年)に発売された、ニコンのエントリーモデルです。

エンジニアリングプラスチックの小型軽量なボディや絞り優先AEのみのシンプルな操作性など、女性ユーザーや初心者の人をターゲットに開発され「リトルニコン」の愛称で親しまれてた一眼レフカメラです。

 

それはさておき、

わたくし、EMがとても好きとTwitterでも申し上げました通り、好きなんです。

本日はEMの個人的に推せるポイントをとりあえず5つ、皆様にお話しさせて頂こうかと思います。

 

1.スーパー魅力的なボディ

巨匠ジウジアーロ先生が手がけたシンプルデザイン。

かの有名なフィアット パンダ(1980年デビュウ)と同時期に設計されたEMは、パンダ同様に平面的でシンプルな面構成と使い手に配慮した合理的な操作系がたまらなく良いですね。

巻上げレバーなんか特に好きですね。小型化とトルク巻の両立を折り畳みレバーにする事で解決してるとことか素晴らしい。

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2.かわいい鳴き声

このカメラ。鳴きます。

露出オーバー、低シャッター速度の際にピッピッっと鳴きます。

なんてインタラクティブな子なんでしょう。かわいい好きってなりますね。

 

3.使いやすいサイズ感

兄貴分のF3と比べると一段とコンパクトさがわかるかと思いますが、どうですかね。

私は手が小さい方なので大きめカメラだと手が疲れるんです。でもEMだとそういうこともないのでそういったところもかわいいですね。献身的って感じです。

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4.かわいいシャッター

ケチョン、ケチョン?カション、カション?なんとも言えないアタリの軽いシャッター音が可愛らしいです。

MD-Eを装備して連射するとまたかわいいです。

 

5.見やすいファインダー

どこかの写真家がF3並みに見やすいファインダーと言ったとか言わないとか

実際、体感そこまで暗くなく、ピントの山も掴みやすいファインダーだなと思うところも押しポイントです。(ただこれは個人差がある箇所なので実際に見てみることが大事)

エントリー機なのでスクリーン交換はできないですが、中央はスプリット/マイクロプリズムなので変えずとも使いやすいかなと思います。

 

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番外編

 

かわいいブルーボタン

初期のモデルは、バッテリーチェックや逆光補正ボタンがメッキではなく、少しくすんだブルーのボタンとなっています。

このブルーボタンのモデルは貼り革のシボやレンズ着脱ボタンなど一部意匠がちがったりと数多いるEMの中でちょっと特別な一台って感じがしてより推せますね。

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今回はこの辺りで終わりになります。

今後、店舗やショップサイトでもEMは積極的に販売していきます。気になった方は是非今後もチェックをお願いいたします。また、EMのレビュー記事などでより詳しく解説や購入時の気をつけるポイントなどを紹介していけたらと思います。

 

-次回-

社長がF3を語る