こんにちは
近江寫眞機店店主です。
ZEISSIKONについてレビューを書いていきます。
ZEISSIKON ZM について
ZEISSIKON ZM(以下ZM)とはCarl Zeissとコシナが提携したことにより2005 年に誕生した、
Leica Mマウントを採用したレンジファインダーカメラ(以下RF機)です。
RF機にピント合わせにおいて大事な点として基線長の長さがあります。
このカメラは精密なピント合わせ実現のため、RF機において基線長が約75mmとトップクラスです。(比較としてLeica M6TTLの基線長は約68.5mm)
その為、ピントが非常に合わせやすく作られています。
スペック
・A,8s-1/2000s
シャッター機構:
・電子制御上下走行式メタルフォーカルプレーンシャッター
露出制御:
・オート 絞り優先オート(1/2000~8秒)
・マニュアル(1/2000~1秒、バルブ)
測光方式:
・TTL幕面ダイレクト実絞り中央部重点平均測光
ファインダー視野率/倍率:
・約100%/約0.74倍
ZMマウント(ライカMマウント)
質量:
・460g(ボディのみ、電池無し)
操作感
ダイヤル周り:
シャッタースピードダイヤル(以下SSダイヤル)とその中にISO感度変更ダイヤルを内蔵しております。
絞り優先モード(A)の際はロックがかかり、不用意なSSダイヤル変更の回転を防ぎます。
露出固定のためのAEロックボタンも備えられてます。
ファインダー:
前述した基線長の長さにより、視野が広く非常に明るく見やすいファインダーを備えております。
唯一気になった点は絞り優先モードの際、ファインダー内のSS表示が少し見にくい所です。
フィルムの取出し:
一般的なフィルム一眼レフに近い装填の仕方です。
このカメラは巻き戻しノブがカメラの底面に備えているという特徴があります。
重量感:
ZMの重さは私がよく使うレンズ、Biogon 35mm f2 ZMと合わせても700gと非常に軽いです。(比較としLEICA M6TTLとSummicron 35mm f2 ASPHの組み合わせは860g)
これはZMに限らずRF機の現在においても一眼レフとの比較の際の明確な優位な点です。
質感:
現代のデジタル一眼レフ上級機に採用されているマグネシウムボディです。
塗装はシルバーかブラックと二色あります。
ブラックは往年のフィルムカメラのブラックペイントを思い起こさせます。
反対にシルバーはデザインからか現代的な印象を与えています。
シャッターフィールに関してはコシナ機らしい軽やかな感じがします。
私的感想
前回『今週のF3』でも書きましたが、私はカメラを選ぶ点は見た目が大事だとと思っております。(そうでないのも使っていますが、、、)
ZMはM型LEICAに比して直線的でその見た目に ビビビときました。
質感でも申しましたが、シャッターフィールは軽い感じがします。
好まれない方もおられますが、私はこの軽快さが好きです。
それと昔々、ライカM3のファインダーを見て感動しましたが、ZMもそれに近いものを感じました。
このカメラは主観ですがNikon F3に似ている気がしています。
デザイン性と機能性を両立させている所に縁を感じました。
購入時の注意点
なかなか市場に出てこない。
出てきてもすぐ売り切れてしまう。。。
状態に関してはフィルムカメラとしては最後発機なのでよほど保管環境が良くない、もしくは粗雑な扱いをしていなければ撮影に全く影響ない個体が多いです。
ただ稀にファインダーに日焼けのような劣化した個体があります。(視認性には支障なく見た目の問題の場合が多いです)
しかし圧倒的に市場に出てこない。(コシナさん再販してくれないかな。。。)
作例