近江寫眞機店

東京都は渋谷区笹塚のフィルムカメラ屋さん(絶賛開店準備中)

PENTAX MX Review

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近江寫眞機店の店長です。

本日はPENTAX MXのレビューをしていきます。

 

PENTAX MXについて

完全機械式の小型一眼レフとして1976年にデビュウしたのがこのMXです。

小型化への情熱は凄まじく、シャッターリボン(シャッター幕をつなぐ帯状の部品)を細い紐に置き換え全高を下げています。

1972年より発売が開始されていた小型一眼レフカメラOLYMPUS OM-1(M-1)」よりも全高・全幅・奥行の全ての寸法が0.5mmずつ小さく設計されており、打倒OM-1という気持ちがひしひしと伝わるPENTAXの意欲作となっていました。

 

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MX後期型M 50/1.4付き

 

スペック

シャッタースピード

B,1s-1/1000s

シャッター機構

機械式布幕横走フォーカルプレーンシャッター

露出制御:

機械式のためマニュアルのみ

測光方式:

TTL中央重点測光

ファインダー視野率/倍率:

・約95%/0.95

レンズマウント

PENTAX Kマウント

対応レンズ:

Kマウントレンズ全般

重量:

495g(電池除く)

参考 枻文庫 往年のペンタックスカメラ図鑑

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操作感

ボタン・ダイヤル周り:

シャッターボタンはロック機能があるので巻上げたままカバンに入れるのも安心です。

半押しで露出計が動きます。

シャッタースピードダイヤルはクリック感も強く小気味良い回転が心地よいです。

ASA(ISO)セレクターはダイヤル上面のボタンを押しながら外周リングを回す方式です。

SPなどの外周リングを持ち上げて回す方式が個人的には好みでした。

ファインダー:

特筆するほど見やすいとか明るいといったことはないように感じますが、

分かりやすいシャッタースピード表示や絞り値透視窓、LEDによる露出インジケータで使いやすくまとまっています。交換スクリーンも8種類用意されていて自分好みにしていくことも可能です。

シャッタースピード表示はアナログによるものなので暗所では見づらくなります。

LXのスクリーンも使用可能ですが露出補正の必要などがあるのでオススメはできません。

フィルムの装填:

たくさんスリットのあるスプールなのでどこからでも装填できます。

慣れないとうまくフィルムを入れられないという話も聞きますが、慣れてしまえばとても楽に装填できるので良いのではと思います。

フィルムの取出し:

こちらも特筆するほど巻き戻し心地が良いということもなく、操作も一般的なものなのでごく普通に使いやすいといったところです。

重量感:

機械式の金属製のカメラとしては小型なこともあり軽いので気軽にも持ち出せると思います。

パンケーキレンズを付けるととても軽々していて良いです。

質感:

シルバーはクロームシルバーで丈夫で品がある様に思います。ブラックはペイントで塗装の硬度はSPなどの時代の物に比べて高い様に思います。

ブラックペイントは塗装が剥がれると真鍮色が露出するものと銀色の金属の地金が露出するものがあります。

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Kマウントはパンケーキレンズがよりどりみどりな気がします。

 

私的感想:

小さくて軽いってのは正義ですね。

多分、当時のペンタックスの人たちもそう思って世界最小を目指して頑張ったのだろうなと思うとなんかいいですよね。

OM-1より0.5『ミリ』ずつ小さい話。

0.5ミリなんて誤差ってじゃん」気持ちになった人もいるでしょう。でも、たぶん、こう言う機械で0.5みり小さくするってことは、技術者の人たちの経験や閃き、天才的な発想の転換、コツコツやってきた事の積み重ねがないとできない事なんだろーなー。すごいなー。って思いながら使うとより愛着が湧いたりしちゃいますよね。

そういったところでボディが小さいってのは凄くて。一度に持っていけるカメラやレンズが増やせる。シャッターチャンスの幅を広げる事ができるって事だと思うんですよね。

ボディもレンズも小さければ、逆に荷物を減らして旅先の機動力を上げることだってできる。なによりも大きくて重たいカメラより断然疲れない!これは素晴らしい事だと思いませんか?

あー。そうかもって思った、そこのあなた。小型軽量なMXを手に入れるべきなのではないでしょうか。

ないですかね。

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50mm F1.4装備でもこのサイズ

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40mmパンケーキ装備だとこんななにも小さい

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OM-1と比べると心なしか小さく見えますね。

MX特筆すべき点

・前期後期

シリアルナンバー9百万台、メモホルダーが金属製の前期型とシリアルナンバー4百万台、メモホルダーが樹脂製の後期型で分けられています。

前期後期で露出計のしようが変更がなされ信頼性の向上が図られています。

・材質の変更

詳しくは不明ですが、トップカバーの材質が真鍮のものとそれ以外の金属があるようです。

違いなどは現在調査中です

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トップカバーからアルミのような銀色が露出している後期型の個体

 

MX購入時の注意点

・露出不良

露出計が動かないものも多数出てきています。

また、動作していても大幅にずれている場合もみられます。

修理を前提でということでなければ、精度がある程度出ているものを買いたいところです。

ミラーアップ

シャッター音に乾いた「シュッン」の様な音がする個体は整備不良で幕速の不良やミラーアップしたりとトラブルに見舞われることが多いように思います。こちらも修理を前提で買うわけでない場合は気をつけましょう。

・液漏れ

SR44LR44の液漏れで故障しているものも多く見られます。

露出不良となっているとそういう状態のものがあるかと思います。

 

作例

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Body : PENTAX MX Lens :  SMC 30mm F2.8 Film : Kodak ULTRAMAX 400

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Body : PENTAX MX Lens :  FA 77mm F1.8 Limited Film : Lomography CN 400

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Body : PENTAX MX Lens :  FA 43mm F1.9 Limited Film : Color Plus 200

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Body : PENTAX MX Lens :  SMC 30mm F2.8 Film : Kodak ULTRAMAX 400

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Body : PENTAX MX Lens :  FA 43mm F1.9 Limited Film : Color Plus 200

-次回-

店長、OLYMPUS OM-1 Review